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2026年1月29日
[コラム]柔道整復師は将来性のある仕事?今後の課題や求められることを紹介
柔道整復師は、骨折や脱臼などのケガの施術や身体機能の回復を支える専門職として、幅広い分野で活躍しています。高齢化の進行などを理由に今後の需要も期待される一方で、「本当に将来性があるの?」という疑問の声も少なくありません。

この記事では、柔道整復師の将来性について、活躍の場や現状の求人状況、今後の課題、必要なスキルなどをわかりやすく解説します。
柔道整復師は将来性のある職業!
「柔道整復師は本当に将来性があるのか?」と不安に感じている方もいるかもしれません。しかし、柔道整復師は高齢化社会の進展や多様な分野でのニーズの高まりにより、今後も社会から求められる存在であるといえるでしょう。
ここでは、柔道整復師がなぜ将来性のある職業なのか、具体的な理由を解説します。
【理由1】高齢化社会に伴い需要が拡大
日本では高齢化が急速に進んでおり、体の不調を抱える高齢者も比例して増加しています。骨折や転倒によるケガ、関節の痛み、運動機能の低下といった症状に悩む人が増え、接骨院や整骨院の需要は今後も高まっていくでしょう。
厚生労働省のデータによると、介護が必要になる主な原因の一つが「骨折・転倒」です。これからの社会では、高齢者が安全に生活を続けるためのサポートがますます求められ、柔道整復師の施術や専門知識が必要とされる場面はさらに増えていくと考えられます。
【理由2】さまざまな分野で必要とされている
柔道整復師が活躍できるのは、接骨院だけではありません。実際には、介護・福祉施設やスポーツの現場など、さまざまな分野で必要とされています。
たとえば介護・福祉分野では、柔道整復師は「機能訓練指導員」として、高齢者のリハビリや運動機能の維持・向上をサポートする役割を担います。運動療法の専門知識を活かし、適切な訓練を実施できる点は大きな強みです。
また、スポーツ分野では、スポーツトレーナーとして選手の運動機能の回復や維持、ケガの予防などを担当する柔道整復師も多くいます。
このように、就職先や活躍の場が多数あることは、柔道整復師の大きな魅力です。働く分野を柔軟に選べることに加え、キャリアチェンジがしやすいことも、将来性が高いといえる理由です。
【理由3】AIへの完全代替が難しい分野
近年、多くの職業がAIによって代替される可能性があるといわれています。定型的な事務作業や単純作業を中心とした職種は自動化が進みやすく、将来的に人の手が必要なくなる可能性が高いとされています。
しかし、柔道整復師の仕事は、AIでは代替することは難しい分野です。理由は、柔道整復師の施術が「手技による触診や施術」と「患者とのコミュニケーション」に大きく依存しているからです。患者一人ひとりの症状や体調に合わせて力加減を調整し、適切な声かけや気配りを行いながら施術を進める必要があり、このような対応はAIでは再現しきれません。そのため、知識だけでなく「人の痛みに寄り添う心」や「触れる技術」を磨くことが、これからの柔道整復師には最も重要視されます。
むしろAIの進化は、柔道整復師の業務をサポートする形でプラスに働く可能性があります。たとえば、AIによる症状分析のサポートによって、より効果的な施術プランを立てられたり、事務作業が自動化されることで施術に集中できる時間が増えたりと、業務効率の向上が期待されます。
【理由4】年齢関係なく活躍ができる
柔道整復師は、年齢や性別、ライフステージに左右されず長く活躍できる職業です。国家資格保持者としてスキルを磨き続ければ、たとえ妊娠・出産や育児、介護などで一時的に仕事を離れたとしても、現場に復帰しやすいのが大きな魅力です。
また、柔道整復師は接骨院を開業できるため、定年に縛られることなく自分のペースで働き続けられます。他の資格と組み合わせて仕事の幅を広げるなど、多様な働き方ができるのも強みです。年齢を重ねても柔軟にキャリアを築いていける職種といえるでしょう。
【理由5】一度取得したら生涯有効
柔道整復師の資格は国家資格であり、一度取得すれば基本的に生涯有効です。ただし、重大な法令違反などにより免許取消処分を受けた場合には効力を失うことがあります。民間資格とは異なり国に認められた資格であるため、制度が大きく変わる可能性は低く、将来的に資格そのものがなくなる心配もほとんどありません。
柔道整復は、古くから受け継がれてきた伝統的な技術です。1970年には「柔道整復師法」が制定され、職業としての社会的地位が確立されました。さらに1988年には免許の管理などが都道府県知事から厚生労働大臣へと移管され、1993年には国家試験が導入されるなど、資格制度も大きく整備・強化されています。
こうした法制度の整備により、柔道整復師はより高い専門性と信頼性を持つ資格として認知され、今後も安定して社会から必要とされる専門職といえるでしょう。

柔道整復師はどんな場所で活躍する?
ここでは、柔道整復師が実際にどのような現場で働き、どのような役割を果たしているのかを紹介します。

1.接骨院
接骨院は、柔道整復師がもっとも多く活躍している代表的な職場です。日常生活やスポーツ、交通事故などによってケガをした人に対し、柔道整復師が施術を行い、ケガの回復や痛みの緩和などをサポートします。
柔道整復師は、医師のように薬や手術を用いるのではなく、手技によって体の自然治癒力を引き出し、ケガの回復を早める施術を行います。また、骨を元の位置に戻したり、医師の同意のもと脱臼した関節をはめたりする施術など、専門的な技術を活かした処置を行うこともあります。
2.病院
病院の整形外科やリハビリテーション室では、柔道整復師が理学療法士等と連携し、医師の指示のもと、運動器リハビリテーションセラピストとして運動器リハビリテーションの補助業務などに携わることもあります。
特に骨折・打撲・捻挫・脱臼といった外傷では、柔道整復師の専門知識と技術が活かされる場面が多くあります。
3.介護施設
介護施設では、柔道整復師が「機能訓練指導員」として活躍する機会が多くあります。機能訓練指導員は、病気やケガにより介護が必要になった高齢者に対して、日常生活に必要な身体機能の維持や向上のために訓練を行う職種です。機能訓練指導員には柔道整復師のほかにも、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士なども含まれます。
機能訓練指導員の配置が義務付けられている介護施設もあるため、柔道整復師のニーズは年々高まっています。
4.スポーツトレーナー
柔道整復師の資格を持っていると、スポーツトレーナーとしても活躍できます。スポーツトレーナーは、アスリートの身体のケアやケガの予防、回復をサポートします。具体的には、整復や固定、後療法などの施術を通じて、選手がベストな状態で競技に臨めるように支えます。
スポーツトレーナーが活躍する場は、パーソナルジムやフィットネスクラブ、企業のスポーツチーム、学校の部活動など多岐にわたります。中にはプロ選手と専属契約を結んでいる柔道整復師もいるなど、活躍の場が広がる分野です。
柔道整復師の求人倍率・求人状況を紹介
令和6年3月時点の全国平均における柔道整復師の有効求人倍率は「3.38倍」となっており、非常に高い数値です。これは、柔道整復師1人あたりに対して約3.4件の求人があることを意味しており、就職先が豊富で「売り手市場」といえる状況です。
参考:厚生労働省「職業情報提供サイト jobtag 柔道整復師」
ちなみに、同年の全職種の平均有効求人倍率は「1.29倍」です。これと比較すると、柔道整復師はおよそ3倍近い求人があることになり、いかに高い需要があるかがわかります。
ただし、有効求人倍率は地域によって差があるため、希望する勤務地も含めて慎重に検討することが、就職を成功させるポイントになるでしょう。
参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和6年3月分及び令和5年度分)について」
柔道整復師の今後の課題
柔道整復師の将来性について、課題があることも事実です。どのような課題があるか見ていきましょう。
1.施術所の競争が激化する可能性
柔道整復師は将来性の高さから、人数の増加とともに開業している整骨院・接骨院も非常に増えています。

参考:厚生労働省「就業あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師及び施術所」
患者数の増加よりも柔道整復師の増加が上回ってしまうと、希望する職場で働けなかったり、来患に苦労したりするケースも出てくる可能性があります。
そのため将来も安定して働き続けるためには、患者から信頼されるように常にスキルを磨くことや、別の資格を併せ持って施術の幅を広げるなどして、成長する姿勢が大切です。
2.療養費が削減傾向にある
柔道整復師に関連する療養費は、ここ10年ほどで減少傾向にあります。政府統計(e-Stat)のデータによると、全国の柔道整復療養費は平成23年(2011年)には4,127億円ありましたが、令和4年(2022年)には2,791億円と、約30%の減少となっています。
この背景には、保険制度の適正化や審査の厳格化といった制度の見直しがあります。
そのため、施術管理者研修を受講した柔道整復師は保険制度を正しく理解し、「適正な施術と請求」を行うことが求められています。たとえば、慢性的な肩こりや腰痛などは保険適用外ですが、自費施術として行うことは可能です。患者への十分な説明と同意が重要です。
柔道整復師として活躍していくために必要なこと
ここでは、柔道整復師として長く活躍していくために意識しておきたいポイントを紹介します。
1.技術を磨き高度な施術を習得する
柔道整復師として活躍するには、国家資格の取得だけでなく、その後も知識や技術を継続して深めていくことが重要です。解剖学や運動学、生理学、病理学など、人体に関する幅広い分野の理解に加えて、施術の精度を高めるための実践力も求められます。
施術技術は一朝一夕で習得できるものではありません。地道に努力を重ねてスキルを磨くことで、より的確な対応やアドバイスが可能になり、患者からの信頼にもつながります。
2.コミュニケーションスキルを高める
柔道整復師は、日々多くの患者と接する職業です。施術前のヒアリングや説明、施術中の声かけ、さらには患者の不安に寄り添う姿勢など、コミュニケーション力が求められます。
身体的なサポートだけでなく、精神的なケアもできる施術者は、長く選ばれる存在になれるでしょう。
3.複数の資格を取得しておく
柔道整復師としてのスキルに加えて、他の資格を取得することで活躍の場を広げることが可能です。たとえば、理学療法士や介護福祉士、はり師・きゅう師といった国家資格を組み合わせることで、より多角的なケアができるようになります。
またスポーツ分野での活躍を目指すなら、「NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)」などの民間資格の取得も検討するとよいでしょう。
自分が将来どの分野で活躍したいのかを明確にし、それに合わせて資格やスキルを計画的に身につけていくことが重要です。
まとめ
柔道整復師は、医療や介護、スポーツなど多様な分野で必要とされる一方で、施術所の増加や競争の激化といった課題もあります。
国家資格を土台に、技術や知識、コミュニケーション力を磨き、必要に応じて他の資格も組み合わせていくことで、将来の可能性はさらに広がるでしょう。
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