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東京柔専ブログ

2021/10/14

授業紹介第11回「KPA~運動療法コース~」村山先生

今回は、前回の「手技・物理療法コース」に続き、C0357_Moment (2).jpg「KPA~運動療法コース~」を紹介します。スポーツトレーナーになるための知識をさらに増やしていきたいという学生のための講座です。この講座も6月から始まり、「ストレッチ」「リハビリ」「トレーニング」というテーマで授業を行っています。今回のテーマは「トレーニング(体幹)」です。現在は60名弱の学生たちが運動療法コースに参加しています。



授業の内容
スライド1.JPGまずは、理論を伝えていきます。今回は、重力の作用についてでした。重力は常に下向きにかかるので、そのときの姿勢によって負荷が変わってきます。重力の影響を考慮し、筋肉や関節の動きなどを考えていくことが大切です。例えば腹筋を鍛えたいとき、上体起こしのような動きだと股関節を曲げるための筋肉も使われます。腹筋の働きは、体幹を丸めること(体幹の屈曲)ですから、身体を完全に起こしてしまうと腹筋だけを狙ったエクササイズにはなりません。この様に筋肉と関節の運動、重力の影響などを考慮してトレーニングを考えることが重要です。
初めに理論を学び、実際にトレーニングをやってみて、どの筋肉に効いているか、どの関節が動いているのか、より効果的に行うためにはどのようにしたらいいのかをみんなで考えます。


講座の目的
将来トレーナーとして働くには、選手に分かりやすくかつ、スライド2.JPG納得してもらえるような説明をしなければ信頼を勝ち取ることはできません。だから、自分で考え、自分の言葉で話して相手に伝えるということを大事にしながら授業を行っています。そのためこの授業は質疑応答がものすごく多いです!常に学生たちに質問をしながら授業を進めていくので、この授業をリアルタイムで受けている学生は、将来役立つコミュニケーション能力が伸びると思います。今のうちに対話をしながら失敗を重ねていくことで、将来選手の前で失敗しないように、今は失敗を恐れずにたくさん発言して欲しいです。


学生にはどんなトレーナーになって欲しいですか?
トレーナーでなくてもいいのですが...とにかくやりたいことをやって欲しいです。このKPAの学習を通して、目標となるものを見つけてもらいたいです。目標がないと、モチベーションの維持も難しいですよね。


スポーツトレーナーという職業の魅力とは?
トレーナーってすごく面白い職業です。スライド3.JPG選手の動作からその人の癖や弱点を見つけ、仮説を立て、トレーニングを提案し、それがうまくいったときには、選手が驚いたり、喜んだりする姿を見られて本当に嬉しいです。仮説がうまくはまったときにはパズルみたいで、面白いです。ただ、トレーニングも日々発展しているので、勉強するのは大変ですね。例えば、トレーニングをするときに、今は重さや回数だけでなく、速度も意識するようになってきています。パワーとは「力×速度」ですので、ただ重いものをあげられれば良いというわけではありません。これも理論が分かっていないと説明できません。このようにどんどん発展していくので、資格を取得してからも日々勉強は怠りません。


スポーツトレーナーになるためにはどうしたらいいですか?
そうですね...まずはどのレベルのトレーナーを目指すのかというのが重要ですね。どんなレベルの選手たちを見たいのか、どのようなトレーナーになりたいのかという目標設定が必要だと思います。
最近は、高校などの部活動のトレーナーになりたいという学生が多いのですが、部活動のトレーナーだと1人か2人しか所属できないですよね。そんなときに、柔道整復師とトレーニングについても学んでいるトレーナーなら、ケガの治療だけでなく、パフォーマンスアップのトレーニングも指導することができるので、他のトレーナーに対して差をつけることができるはずです。KPAで学習し、NSCA*を取得し、在学中からトレーニングについても学んでいくことで、トレーナーとしての道が拓けるのではないかと思います。

*NSCA:スポーツトレーナーの資格の1つ。「トレーナー実践!インターン制度」のブログを参照。