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東京柔専ブログ

2026年9月24日

[コラム]柔道整復師と理学療法士の違いとは?働き方や資格について

柔道整復師と理学療法士の違いとは?働き方や資格難易度も

柔道整復師とよく似た職業として、混同されやすいのが理学療法士です。どちらも国家資格で、患者さんに施術を行う点は共通していますが、施術の目的や内容など、異なる点も多数あります。
そこでこの記事では、柔道整復師と理学療法士の主な違いについてわかりやすく解説します。
 

柔道整復師と理学療法士の違いを比較!

柔道整復師と理学療法士のおもな違いは、以下の表のとおりです。

柔道整復師 理学療法士
資格の種類 国家資格 国家資格
受験資格 文部科学省や厚生労働省が認定する養成学校で柔道整復師について3年以上学び、卒業した人 理学療法士の所定科目について学べる養成学校に3年以上学び、卒業した人
施術目的 骨折や捻挫、脱臼などの外傷に対する施術 身体機能が低下した人に対するリハビリ
仕事内容 ●    患者さんの状態を確認する「問診・触診・視診」

●    骨折や脱臼した箇所を元に戻す「整復」

●    骨折や脱臼した箇所をギプスや三角巾などで動かないようにする「固定」

●    患者さんの身体を動かして機能改善を目指す「運動療法」

●    外部からの刺激で機能改善を目指す「物理療法」

●    患者さんの状態を確認する「検査測定」および「評価」

●    リハビリの内容などを記す「記録作成」

●    患者さんの身体を動かして機能改善を目指す「運動療法」

●    外部からの刺激で機能改善を目指す「物理療法」

医師の指示の有無 無 有
活躍場所 ●    整骨院や接骨院

●    整形外科

●    介護施設

●    スポーツ関連施設

など

●    診療所や病院

●    介護施設

●    福祉関連施設

など

 

柔道整復師と理学療法士は、いずれも国家資格です。また、どちらとも養成学校で3年以上学び卒業しなければ、国家試験の受験資格は得られません。そのほか、柔道整復師と理学療法士の違いについては、次の項から詳しく解説します。
 

【違い1】施術内容が異なる

柔道整復師と理学療法士の大きな違いの一つが、施術内容です。柔道整復師はケガの施術を専門に行うのに対し、理学療法士はリハビリを専門としています。それぞれの内容について、詳しく解説しましょう。
 

柔道整復師はケガの専門家

柔道整復師は、骨折や捻挫、打撲、脱臼といったケガの施術を専門に行います。施術の際は、薬物療法や手術などは行わず以下の方法を用いて施術します。

  • 整復法:骨折した箇所や脱臼した箇所をけん引や圧迫などによって元の状態に戻す施術
  • 固定法:骨折や脱臼した箇所を、包帯や三角巾、ギプスなどで固定する施術法
  • 後療法:低周波や超音波などの物理療法、運動療法、自らの手で患者さんの身体に触りおこなう手技療法を用いて、損傷した箇所を回復させる

柔道整復師は、患者さんが本来持っている自然治癒能力を引き出す施術を行うのが特徴です。
 

理学療法士はリハビリの専門家

理学療法士は、病気やケガなどで身体機能が低下した患者さんに対してリハビリを行い、社会生活への早期復帰をサポートするのがおもな仕事です。理学療法士が実施するリハビリには、運動療法と物理療法があります。

  • 運動療法:身体の一部や全身を動かして、症状や運動機能の回復を目指す療法
  • 物理療法:「寒冷」「温熱」「電気刺激」といった物理的なエネルギーを利用して、痛みの回復や症状の軽減を促進する療法

※運動療法や物理療法は柔道整復師も用いる療法です。

理学療法士の施術の直接的な目的は、運動機能の回復ですが、最終的には基本動作や日常生活能力を改善し、生活の質を向上させることを目指しています。
 

【違い2】活躍できるフィールド

柔道整復師と理学療法士のそれぞれの働き場所について詳しく解説しましょう。
 

柔道整復師は独立開業ができる

柔道整復師のおもな就職先は、接骨院や整骨院や整形外科クリニックなどです。そのほか、スポーツトレーナーとしてスポーツ関連施設で働いたり、スポーツの現場で選手のケガの応急手当や試合に向けた身体管理などを行ったりしている人も少なくありません。さらに、介護施設で機能訓練指導員として働く人もいます。
また、柔道整復師は限られた範囲ではありますが、自己判断でケガの施術をおこなえるため、独立開業も可能です。独立して整骨院や接骨院を開業すれば、ライフスタイルに合わせた働き方ができるだけでなく、定年を気にせず仕事が続けられます。
 

理学療法士は病院や介護施設で活躍

理学療法士は医師の指示のもとに医療行為を行うため、病院や診療所、医療・福祉関連施設、介護施設などで働くことが一般的です。高齢化社会となった現代では、要介護人口が増加傾向にあるため、今後は医療施設や福祉施設だけでなく、企業などの健康支援事業への進出も期待されています。
また理学療法士は柔道整復師と違い、資格を用いた独立開業は原則としてできません。そのため、理学療法を適用する治療院としてではなく、リラクゼーションやボディサロン、エステなど、医療行為に該当しない健康・美容関連のサロンを開業して独立する人も少なくありません。
 

【違い3】医師の指示が必要かどうか

医師の指示が必要かどうかも、柔道整復師と理学療法士の大きな違いの一つです。柔道整復師は施術にあたって医師の指示は必要ないのに対し、理学療法士は医師の指示のもとでリハビリを行います。
 

柔道整復師は自らの判断で処置を施す

柔道整復師は、医師以外でケガの治療を自己判断で行える唯一の職業です。ただし、すべてのケガの治療を自己判断で行えるわけではありません。骨折や脱臼の後療をするためには、医師の同意が必要となります。
骨折や脱臼の応急手当では、必要に応じて整復や固定を行います。また、捻挫や挫傷、打撲の施術では、アイシングや固定といった施術や、後療として運動療法や物理療法も実施します。これらの施術はすべて、保険適用です。
 

理学療法士は医師の指示のもと処置を施す

一方理学療法士は、医師の指示のもとでリハビリなどの処置を施します。理学療法士が行うリハビリなどの処置は、医師が行う医療行為の一部です。本来ならば医師が行うべき処置を、理学療法士おこなうため、「医師が自ら行うものと同等の行為」とみなされています。そのため、理学療法士の処置には、医師の指示が必要なのです。
理学療法士は、医師や各診療部門から提供される処方の内容をもとに、患者さんの現在の状況を判断したうえで具体的なリハビリ計画を立てます。この際、理学療法士が独断で治療や施術を行うことは禁止されているため、医師や看護師などと連携しながら、チーム医療の一員として業務を遂行します。
 

柔道整復師と理学療法士の共通点

施術内容や活躍できる場所など、さまざまな違いがある柔道整復師と理学療法士ですが、いくつかの共通点もあります。ここでは、おもな共通点をピックアップして紹介しましょう。
 

1.医療系の国家資格である

柔道整復師と理学療法士の共通点の一つが、どちらも国家資格であるということです。柔道整復師の国家試験は3月初頭に、理学療法士の国家試験は2月下旬にそれぞれ行われます。国家資格とは、国の法律に基づいて各分野での能力や知識が十分に備わっていると判定されたうえで、特定の職業に従事できることを証明する資格です。国家資格を持つことで、一定の社会的地位が保証されます。
つまり、柔道整復師や理学療法士は、ほかの民間の資格よりも信頼度が高い、というわけです。
 

2.養成校うぃ卒業し受験資格を得る必要がある

柔道整復師も理学療法士も、養成校に通わなければ国家試験の受験資格は得られません。養成校には4年生の大学と3年制の短期大学、3~4年生の専門学校があります。国家試験を受けるには、いずれかの学校で3年以上学び、卒業する必要があります。
大学のカリキュラムでは、柔道整復師もしくは理学療法士の知識や技術だけでなく、語学や社会学といった一般教養も学習します。また卒業条件は、自身で好きな科目を選択し、既定の単位を取得することです。
一方専門学校は、将来柔道整復師や理学療法士として活躍するための専門的な学習に特化しています。学校によっては、将来即戦力として働けるように、実技を中心にしたカリキュラムが組まれているところも少なくありません。
 

3.運動療法や物理療法を用いた施術を行う

柔道整復師と理学療法士は、運動療法や物理療法を用いて患者さんに施術を行うという共通点もあります。どちらも、筋肉や関節を動かす運動療法や、電気などで刺激を与える物理療法で、体の機能に不自由さが出ている人に働きかけるのが仕事です。
ただし柔道整復師は、おもにケガの回復の施術を行いますが、理学療法士は「患者さんの身体機能の回復」を目的とし、病気なども含めた幅広いリハビリに対応しています。
 

4.資格取得後もスキルアップが必要

柔道整復師も理学療法士も、国家資格を取得することが最終目標ではなく、むしろそこからが本当のスタートです。現場は日々進歩しており、求められる知識や技術も常にアップデートされています。

そのため、資格取得後も勉強会や研修に積極的に参加し、最新の医療情報やスキルを習得し続ける姿勢が重要です。また、どちらの職業も患者さんの心身に深く関わる仕事であるため、専門性だけでなく、信頼関係を築くためのコミュニケーション能力も求められます。患者さんの不安に寄り添って、安心してもらえるような接し方ができるかどうかも、重要なポイントです。
つまり、柔道整復師や理学療法士として第一線で長く活躍するには、日々の努力と向上心が必要になる、というわけです。
 

ケガの処置をしたい人、開業を目指したい人は「柔道整復師」

自分自身で患者さんと対話し、自ら考え、最適な施術を行いたいという方には、柔道整復師がおすすめです。また、整形分野やスポーツ分野に興味があり、トレーナーとしてアスリートを支える仕事をしたいという方も、柔道整復師に適しているでしょう。
そのほか、柔道整復師は手技を用いて患者さんを施術することから、手先が器用な方にも向いています。また、患者さんの不調を丁寧に聞き取り、適切な施術につなげるには、共感力や高いコミュニケーション能力も求められます。人と接することが得意な方にとって、その強みを活かしやすい仕事といえるでしょう。
さらに、柔道整復師は、整骨院や接骨院を開業することも可能です。将来的に独立したい、自分自身の施術所を開きたいという方も、柔道整復師を目指すとよいでしょう。
 

身体の回復サポートをしたい人は「理学療法士」

身体の回復をサポートしたい方は、理学療法士がおすすめです。ケガだけでなく、発達障害や脳梗塞など、さまざまな疾病が原因で身体能力が低下している人の身体機能回復を支援したい、という方も、理学療法士に向いているでしょう。
理学療法士は、医師の指示のもとで一人ひとりの生活環境や身体状況に合ったリハビリプログラムを実施します。しかし、患者さんの様子によっては、プログラムを中止したり組みなおしたりすることもあります。患者さんに寄り添った細かなサポートを実施するためにも、何気ない仕草や表情から異変を察知する洞察力に優れた人は、理学療法士として活躍できるでしょう。
また理学療法士は、リハビリだけでなく、日常生活の福祉用具の選定アドバイスなども行います。そのため、患者さんとしっかり向き合い、二人三脚で身体機能の改善に取り組みたい、と考えている方が適しています。
 

まとめ

柔道整復師と理学療法士はいずれも国家資格ですが、施術内容や目的、活躍できる場所などが大きく異なります。どちらの道に進むか迷ったときは、自身のやりたい事や働きたい場所、適性などを考えるほか、どのような養成校があるのかをチェックするとよいでしょう。
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